パイナップルがいた。


飼い主さん(その名はむっくー)




「骸さまぁ、柿ピーが女の子に保護されたらしいれす!」
「ええ知っていますよ犬、羨ましい限りですクフフフフ」

パイナップルは微妙に頭を小刻みに動かしながら、気味の悪い笑顔を一つ。犬と呼ばれた、決していぬではない少年が、「きゃうん!」と頭を抱えながら、小さく声を上げたのは無理がない。「あ、骸さま」「なんですか犬」

ふと、犬が、思い出したように声をあげて、「その女の子ってのはれすね」 あまり環境上よろしくない真っ暗で、歩くだけで埃がむくむくとたつ隠れ家の中で、お互い顔を埃だらけにさせながら、「ちゃんらしいれす!」

パイナップルはほんの少し、考えるように首を傾げた。なるほど、と呟いた声とクラスメートの。ともう一つ。
「ああなんて偶然なんでしょう!」


なぜだかとても嬉しそうな顔と声に、思わず犬は「なんで俺この人についてってんだろう」と頭の中で思った事は、これから一生口にする事はないに違いない。
クフフフフー! とまたもや幸せそうな叫び声が聞こえて、犬も調子にのって、わおおおおーん!


「楽しみですねぇ、犬」
「そうれすね! 骸さまっ」





1000のお題 【261 完全犯罪】




2008.02.02