待ちに待った球技大会
色んな意味で、楽しみです by の友人
可愛がりすぎ
庇い庇われ なんて展開を心密か(?)に期待していたものの、目の前で繰り広げられる、ひょろひょろボールの応戦達。
「きゃー」
「大丈夫か!」
なんてどっかの少女漫画みたいな展開が目の前で繰り広げられるなか、私一人、見事に置いてけぼり(何可愛らしさアピールしてんだ、そこの女子!)(そんなひょろボールから守っても、自慢できねぇよ、そこの男子!)
さあ、誰か、誰か根性の入ったボールをぷりーず!!
(ああ、なんか私、目的間違ってきてない?)
なんて、私の執念がものをいったのか、敵チームから投げられたボールは、華麗に私へと向かう。さあ、こい。準備は万端だ。きゅ、と待ちかまえる手がぴくりとうずいて、口の端をにやりと上に上げる私は、中々男前なんじゃないだろうか、と考えた。
「、あぶない!」
「は?」
ひゅ、と横切る小さな影に、一瞬意識がとんだ。
(何で?)
(何でが私庇う訳?)
(アンタ全然運動出来ないじゃん)
口から洩れるように、小さな喉の奥から擦り出された私の声が、私の耳へと聞こえる。どうする、なんて考えても、もう遅い。頭の中じゃぎゅんぎゅんと素早く流れる思考も、視界の中じゃ、体はスローペースだ。
「」
待ってよ、焦るのって、私のガラじゃないんだけど。
それでも、
「誰か、ボールを」
助けてと叫ばずには、いられない、私が、
ぎゅ、と瞑ってしまった瞳のそこで、バシン、と鈍い音が響いたのが分かった。
「おい、大丈夫か」
無駄に甘ったるい声が聞こえて、す、と開けた目の先には、黒髪タレ目の見目麗しいクラスメート(何これ、ラブの予感ですか)(いや違う、コイツは私を助けたんじゃなくて)(コイツは)
人知れず出したため息と一緒に思った事。
(私の前でいちゃこくな)
笠井くん、ナイス送球
1000のお題 【959 可愛がりすぎ】

2006.10.9
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