小さく、小さく、手を合わせる


道端の花




ぽつりと、小さな花束が捧げられていた。
小さな缶に、すっぽりと入れられた小さな花。
ガタリと歪んだガードレールに、なんだかガシリと心臓を鷲づかみにされたような気になる。

「…知り合いか?」

小さな声で、先輩が私の隣で小さく座る。その言葉に、ふるりと力なく首を振った。
(ここでいなくなった人は、私は全然知らない)

「こないだまで、このお花なかったですよね」
「そうだな」
「気づいたら、ぽつんと置かれてて」
「ああ」
「気づいたら、なくなってるんですよね」


それが、どうしようもなく、ひゅるりと冷たい風が胸を通りすぎる。
合わせた手に、きゅ、と力を入れて、瞳を瞑った。


(どうしようもなく、寂しくて、たまらない)




1000のお題 【17 私の半分は優しさで出来ている】





2007.02.02