ブオーーーーーーーー


跡部をバカにしよう




今日も、臆すことなく響くその音に、部員は情けなく眉毛を下げた。
またか、またですね、あきないな、あきないですね。
ぽそりぽそりと交わされる言葉に、ああもうちょっとだ、と誰もが思う。

カウントダウン
3、2、1

10も数える事はない。3で十分だ。


「テメェ、おらーーーーーー!!!!」


容赦なしに、黄色いボールがひゅるりと舞う。「破滅へのロンド」とかぼそりと聞こえた言葉は気にしない方がいい。

「ちょっと跡部、か弱い女の子に何すんのよ! サイテー!!」
「ほぉら、凍れ」
「真面目にテニスしろっつーの!」
「なんだと、おま、俺は真面目に」
「ばーか!」
「んだと、この猿人類が!」


バカっていう方がバカなんだ。そんな跡部の言葉を聞きつつ、ここに幕を閉じる。
彼は何者でもない、帝王だったのだ。






1000のお題 【ガチンコ】





2007.03.02