私の隣の席の忍足くんは


もしかして忍足くん




肩をちょっと過ぎたくらいの長さで、真っ黒な艶やかな髪をした彼。
小さな丸眼鏡の奥にきらめく彼の瞳は見る者全てを圧倒させるだろう。

カリカリ、と鉛筆が紙をたたく音と一緒に聞こえる彼の息づかい。
先生の声なんて右から左へと洩れそうになるほど、ため息がふう、と口から溢れそうになる程


まあ、アレだ、格好いい。


忍者の足と書いて忍足君。
にんそくくんじゃなくておしたりくん。
パソコンでこないだ変換してみたけど、ちゃんとおしたりで、忍足と出た。凄い。

なんでも彼は200人居るという、氷帝テニス部のレギュラーも務めているとかで。

(心の中で思わず拍手)
(私はついこないだまで、忍足君の事をにんそくくんだと思っていました)
(だから噂のレギュラー君とは別ものだと思ってました)


まあ、話がずれてしまったものの、誰もが格好いいと認めそうな忍足君。
(お前中学生なの可笑しいよ)



噂の忍足君と言えば、黒板の文字を必死に写すのに必死らしい。案外真面目だ忍足君。丸眼鏡は伊達じゃない。いや伊達眼鏡とかそういいたい訳じゃなくてですね。


いや、ホント真面目。超真面目。


真面目だからこそ、真面目だからこそ             


彼の机の端に、何個も置かれてる不釣り合いな消しゴムの事が気になってならない。


つーかちっちゃいよ。小指の先くらいしかないし。
つーか数多すぎ。アンタテスト対策で落とした時用って訳じゃないんだから。
ギリギリ使い切るまで、全部筆箱の中に入れとく気かお前は。


(アレか、アレなのか。好きな子の名前を書いて最後まで使うと思いが叶うってヤツか)


もういいよ、それくらいやったら神様も許して両想いにしてくれるよ。
っていうかお前何人と両想いになる気だよ。
いや冗談だけどさ。



根本的なツッコミをいえば



新しい消しゴム、買えよ。




1000のお題 【140 同情するなら金をくれ】






                         アトガキ

忍足は金持ちですよね。
でも、この話では突っ込まないであげてください。