はいこんにちは。
お馴染みの、忍足くんの隣の席の私よりお送りいたします。


やっほう忍足くん




このでっかい氷帝学園には、体力のない(私のような)生徒の為のこじゃれたベンチに座りながら、さわさわと黄色い葉っぱが舞い降りる。
何ていうんだっけ、とぼーっと考えて、その黄色い葉っぱが生い茂る木の下には、まあるい、木の実のようなものが至る所に落ちていた。



暇だなーって。お昼休みのお弁当もお腹いっぱいになってるし。



ちょっと飛ばしかけた意識の向こう側で、よく見慣れた黒髪の眼鏡君が通り過ぎようとした。

「忍足くんだ」

思いっきり、自分の意識を引っ張って、現実に返ってくる私。


「お、やないか」

人の良さそうな笑みをにぱっと浮かばせて、ふい、と私の上へと視線を移動させた。暫くすると、今度は下へ。っつーか忍足くん、私の名前覚えてたんですね。いや、乙女思考って訳じゃないけどさ、嬉しいじゃん。


「知ってるか、銀杏って食えんねんで」
「ギンナン?」
「それや、それ。黄色いの」

足下にぽろぽろ転がってた黄色い木の実をつい、と長い指で指さした(羨ましいくらい綺麗な手だねぇ)
これが食べれるのか、と持ち上げながら、ほーっとくるくると自分の手を回す。


ほんの少し力を入れると、簡単にぐじゅり、と潰れてしまった。



「あーあ、アホや」
「何が…ってクサ!」
「俺も昔つぶしてもうてなぁ」


クスリ、と笑みを浮かべる忍足くんを大人の魅力ホルモン全開だーと思いつつ



昔ってお前、食べようと思ってコレ、集めてたんだろ、とかツッコミたくて仕方なかった。



1000のお題 【251 木の根を噛む生活】