世の中色々だ。


ビックリな忍足くん




数秒前までの事を考えてみた。ほんの数秒前の事だ。たしかそう、座った机に差し込まれた太陽の光がサンサンとして、うつらうつらと遠い世界に行きそうになって     いやいや、そうじゃなくて。
それから、はっとして、次の時間数学じゃんなんて考えまして、よくよく考えてみたらうわぁ
提出物とかあったよね、なんて。


急いでた。超急いでた。問題集をばさりと開けた所まではよかったのだ。

(今日私は、宿題を忘れていた)
(すっかりと、だ)
(それなのに、問題集ノート、持ってきてると思うかい?)



「NOOOOOO!!!!!」

どこの国の人だよちくしょう。



飛ばしかけた意識を地上へとひっぱって、カチカチと秒刻みで動くソレへと目を通す。あああと、5分。なんてバカな事に時間を割いたの私とか思っても、ちょっと遅い。
(…開き直りって中々いいんじゃない?)

ええ、ええ、逃げですよ、逃げて悪いですか。


もういいや、夢へと世界へはい、レッツゴー、と机にダイブした私の頭上に、カサリ、と、とても軽い音が聞こえた。

伸ばした手の先には、一枚のルーズリーフ。
しょぼしょぼとした瞳で見つめるソレは、走り書きのように私が求めてやまなかったソレが書かれている。太陽の光にすかしてみても、どろん、と消える訳でもなし、私の目の錯覚でもなし。


(…天から降ってきた?)

ルーズリーフ降臨、なんちって。


それでも聞こえてくるチャイムの向こう側で、(急いだようでちょっと汚いけれど)見覚えのある文字に、にやりと口元が動くのが分かる。



彼なりのシャーシンのお礼かもしれない。




1000のお題 【802 するめのような人柄】







2006.12.12