「そんなバナナ!」
世代層の違い
「………ちょっとなにそれ」
「何って、ばななだよ、リョーマ!」
ほっぺたに黒い墨汁をぽたりとたらして、真っ白な紙にぺたぺたと、体に似合わないでかさの筆を持って。書かれた文字の『そんなバナナ!』に、何だか微妙な気分になった。
「っていうかあのさ、俺なんで正座しなきゃ駄目なワケ」
「書道室じゃ、ギム、なのです!」
「嘘付けよあっちで顧問足のばしてるよ」
「真知田ちゃんのみゆるされた、とっけんなのです」
むふふん! と気のせいか(ない)胸をはって、俺に開き直るを見て、ハッ! と鼻で笑いそうになった。けれども俺が本音を出すとコイツはすぐに、叫びだして暴れ出すので、取りあえずフッ、と鼻で笑う程度に収めてみた。「まじめに、せーざなさい!」……なんか怒られた。
取りあえず俺はしびれかけた足を、動かさないように固定させて(っていうかなんで俺が初等部に)真っ直ぐ姿勢を保つ。「ばなな食べたいなぁ」聞こえた呟きは、多分俺が昼飯でのデザートをあげなかった事を未だに根に持っているに違いない(暇そうに足を伸ばした顧問がにやにやとして「青春ね!」なんていっているのが聞こえた)(いや違うだろ)
吐いたため息に重なるように聞こえた、「抹茶飲みたいなぁ」なんての呟きを聞いて思う。
(……こいつの中身と外見の年齢が、時々合ってない気がするんだけど)
(精神年齢、部長並じゃない?)

拍手再録
2007.11.13
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