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超SS

04 21 *2012 | 独り言::サイト小説

テッドSS 500文字くらい

テッドが名前も知らない女の子に恋したらいいってつぶやきを聞いていてもたってもいられなくなった

続き


*150歳テッド
*アルドと旅をしてる最中

「テッドくん、お腹へったねぇ」

ふと呟かれた言葉に、ぱっと俺は顔を上げた。そして、ああ、と頷き、コンコンコン、とテーブルを指の先で叩いた。「テッドくん、お行儀が悪いなぁ」なんて呆れたように声を出すアルドが、小さく肩をすくめる。もう一度ちらりと彼を見て、「そうだな、減ったな」と声を出した。

けれどもまたテーブルに肘をつき、とんとんとん、とテーブルをノックした。ふと、宿屋の娘が通り過ぎた。ぴたりと指を叩く音をやめて、俺はひどく眉に力をこめながら、彼女を見上げた。彼女は俺なんかに気付きもせず、そのままふいと盆をかかえて消えて行く。「…………」「…………テッドくん?」 おーい、テッドくーん、とアルドがパタパタと眼前で手のひらを振った。

俺はわずかに唇を尖らせて、幾度か瞬いた後、不機嫌な顔をつくり、すいとアルドの手をどかした。「……なんだよ」「いや、ぼうっとしてるなって」 この間から、ずっとだねぇ、とアルドはひょいと肩をすくめた。うるせぇな、と俺は鈍く言葉を吐き出し、またテーブルに肘をつき、今度は顔を両手で覆った。(……やべ) ふと、揺れる彼女の髪が瞼の裏に写り込んだ。とん、とん、とん

聞こえる小さな音は、自身の指打ちではなく、心臓の音だった。

02:42