| 注意 ラビが駄目な子。スケベな子。ちょっと下ネタ。 それでもいい方のみどうぞー なんか仲良くなった。 「君は逃げてるから、嫌われてるんじゃないかい。コムリンの助言だよ」とコーヒー片手にふーふーしつつ眼鏡を光らせていた白衣の男を思い出した。んなことねぇし。とうそぶいたけど、やっぱりそうだったかもしれない。ラビはぼんやり考えてフー、とため息を吐いた。あのときの俺のばか。 「にんじんー、にんじんー」とか言いながら、はラビの首にちょこんと乗っかりぶんぶん足を振りまわしている。いわゆる肩車である。そんな格好で教団内を闊歩する。何をしているんだろうなぁ、俺、とラビはちょっと目線が遠くなった。これをうっかりあのパンダ師匠なんかに見られたら、「ップップー」なんて効果音をつけられながら噴出されるに違いない。想像しただけでもむかついてきた。 「あ、ラビ。仲良しさんですねぇ」 てとてと廊下を歩くアレンがラビを見て微笑む。言葉の意味もわかっていないだろうに、はにっかり笑いながら「んっ」と返事をした。取りあえず肯定したんだろうな、ということは分かる。よしよし、とアレンは背伸びをしつつ、ラビの上のをなでる。 「さすがラビですね」 「だろー? 子どもには大人気なんさ、俺」 「ハハハ、守備範囲が広い。下は保育園から」 「だからそのネタはやめようぜ!?」 ハッハッハ、とアレンは笑っている。いやいや否定してよ、冗談だよね、俺さすがに子どもに手を出す趣味はないんだからー! なんてラビが色々言い訳をしているのにアレンは笑っているハッハッハ。意味も分からずも笑う。「あっはははー」「ほらもそう思うって」「幼気な子どもをからかうのはやめなさい!」 この頃この子黒いよね。 まあでも、これだけがなついてくれているのは、神田が任務に出かけているからだ、ということくらい、ラビは分かっていた。だからこっちに寄ってくるのだ。ほんの少しムカッとするけれど、それはしょうがない。そんなの競ってもしょうがないのだ、ということくらい分かっている。だいたい、これはではないのだ。ではあるけれど。 別の人間として彼女を扱っているのだと思う。ぶっちゃけそろそろに会いたいな、とラビは思った。今のも可愛いと思うけれど、これはちょっと別腹だ。 「にんじん、おやすみなさーい」 「はいはいおやすみー」 ぐっないー、と片言発音では片手をあげてラビのベッドにもぐりこんだ。小さいから飲み込みがいいのか、おはようおやすみなさいこんにちはありがとうごめんなさいは完璧である。 そしておいおい、この状況はなんだ? と怒られるかもしれないけれども、しょうがないじゃないか。頼りのリナリーは現在任務、神田は論外、アレンだってなんだか嫌だ。科学班なんかに持っていけば、何かされそうで怖い。 そんなこんなでラビとは初の床入りな訳である。 (色気がないよなぁ……) ラビはをお風呂に入れて、(もちろん男湯)パジャマに着替えさせて(相変わらずパンダじじいの服が大活躍である)、歯磨きをしてはいおやすみなさい。 ラビだって男の子だ。とそういうことやらなんやら、とかちょっとくらい想像したことがある。嘘だ、思いっきりした。ごめんなさい。そしてその話はさておき、初めてのおやすみなさいはこんなつもりじゃなかった。もっとロマンスが溢れていた。もっと、こう、エロティックな感じにしたかった! くー! なんて嘆いていても、こんな子どもにぶち当たってもしょうがない。「もっそもそー」なんて言いながらどんどん布団の奥へ奥へと移動しているをみた。もっそもそーってどういう意味のニホンゴ? ラビも無言で布団に入りながら、芋虫状態になっているの首根っこをひっつかんで枕まで戻す。こっちですからおいでなさい。 「ぷはー」と新鮮な空気を吐き出したはラビと並んで横になった。寝よう寝よう、と思いながら眼帯を触るラビに、はのそのそと近づいた。そして「ぐっないー」と言いながら、ちゅっとほっぺたにキスをした。 ラビはそのままの体勢で、ぼんやり天井を見た。今この子に何されたんだろう。考えた。誰だこんなこと教えたの。 冷静に考えればこの間までのお布団担当だったリナリーなのだが、なんとも言えない気持ちになった。幼児の唇に萌える訳ないだろうが。嘘ですちょっと萌えました。「ん、んー」とはラビに何かを言いたげ、ぱしぱしとラビの手を叩いた。「ちょ、ちょ、なんですか、俺に何を求めているの」 とかなんとか言い訳をしてしまったけれど、実はちょっと分かってた。ぼんやりうっすら理解してた。 でもそれって、犯罪的じゃない? いや、下心なんてもちろんないけれど。何故だかラビの頭の中にアレンのにやにや顔が思うかんだ。ちょ、ちょっと待ってちがうちがう。本当にないから。 ラビは無視して眠ることにした。けれどもは「ん、んー!」と言いながらパシパシラビを叩いてくる。ラビはに背を向けた。ぱしぱし。殴られている。 の主張はあれだろう。私もおやすみのキスしたんだから、にんじんもほらほら。 おやすみのキス! キス! キース! ばしばし あーもーうるせー、というように、ラビはくるっと反転した。そしてうるさいお子様のほっぺにキスをした。は満足したように笑った。なのでラビはよしよしとの頭をなでた。はい、これでおやすみなさい。試練は終わった。と思いつつ、念のため、そっと自分の下半身を確認した。大丈夫、反応してない、俺は正常な人間だった。 アレンさん、俺、ロリコンじゃないですよー! そんなことを思いながら眠ったからだろうか。 隣に眠るが大きくなっていた。いいや、いつもの見慣れただ。ラビは「さーん」と言いながらよしよしと肩をゆすった。視界がぼんやりしている。ああこれは夢だな、と思いながら、ラビは布団から体を出した。よっこいせ。ぐーぐーは寝ている。「……ー?」 寝ている。 よっこらせ。 今度はの上に覆いかぶさってみた。んん、とが呻いた。お、起きるかな? と思ったのにそんなことない。ぱちり、とつぶっている瞳が可愛い。子どものもかわいいけれど、大人のは格別である。とりあえず、一回ちゅっとほっぺたにキスをした。やわらかい。いい、すごくいい夢だ。そしてそのまま本番だと口の方にもキスさせてもらった。それで一回「んっ」とがやらしい声を出した。いや、やらしいのは俺の思考ですけど。いやらしいです。 ぺろっと一回唇をなめさせてもらった後、いやいや本番ってこんなもんじゃないよ、とこっからですよ、との服をぷちぷちとボタンをはずしてく。罪悪感はあったけれど、夢の中くらいい、いじゃないか。ただでさえこの頃が足りないのに。こんな夢を見たのは一度や二度じゃない。いいじゃんいいじゃん。そう思って、ぷちぷち。 あ、鎖骨が見える。そしてその後くらいも。それにしても服がぴちぴちでボタンがはじけそうだ。なんでだろう。子ども服だからか。おおー、お山が二つ。で、なんで子ども服なんだっけ。 ? そこまで考えて、ラビはやっと冷静になった。 さーっと顔が真っ青に染まっていく。静かにボタンをつけなおした。子ども用の服で、案外着れるんだなぁ、腕の長さとか足の長さとかたんないけど。と一人呟いた。ああ、ズボンが多少ずれてる、ぶっしゃけ下着が見えている。足は駄目だったかぁ……と自分自身を誤魔化すために考え続けた。ほてっていたはずの息子さんも、今は静かなもんである。 とりあえずしっかり服を着せて、ついでに布団もかぶせて、自分一人だけベッドから抜け出して、「ー、ー、起きるんさー」とか言いながらよしよしと肩をゆさぶる。それから数分したくらいで、「んんん……」とが目をぐしぐしとぬぐった。そうしたあとで、「おはよです、ラビさん」とへにゃんと笑った後、またしばらくしてハッと目を瞬かせた。 「こ、こここどこですか!?」 「俺の部屋」 「な、な、なぜそして私子どもの小さな服でして、ああああパンツが丸見えですラビさんどしたら、どうしたらぁー!?」 「……うーん、落ち着こうかー」 とりあえず、は今まで子どもになっていたんだよ、とラビは説明した。 そしてもうひとつ、言うべき台詞をラビは飲み込んだ。寝込み襲ってごめんなさい。 「あれ、ちゃんが元に戻ってるねー」 「あ、ほんとだー」 「よかったねー」 「あ、ラビくんの服着てるー」 そんな科学班の言葉を口ぐちに、は体をびくびくさせた。「こ、子ども? なんで? 子ども? なんで?」ラビにはよく分からない言葉をぶつぶつと呟く。日本語らしい。子どもとなっていた記憶はまったくないようで、「今日はラビにお風呂に入れてもらってたよな」とか「歯ブラシあーんしてたよな」とか言う言葉を聞きながら顔を真っ青にさせていた。涙目である。 夜だったのだが、とりあえず科学班のメンバーは相変わらず宵っ張りの日々だろう、と勝手に判断してみてそのままやってくることにした。服はラビの服で代用させてもらった。これはこれでおいしい。 そしてラビに風呂やらなんやらの面倒を見てもらっていた、という事実に涙目のまま、「ラビさんごめなさい」とラビの服をちょいちょいと引っ張るを見て「いいんさ、いいんさ、悪いのはただ一人さー」と頭をなでた。「悪いの?」 そうそう、とが頷いた瞬間、悪いの=元凶=諸悪の根源は目の下にクマをはりつけ、相変わらずコーヒーをずるずるすすりながらやってくる。「やあラビくん、今日もいい天気だねー!」「まだ夜さ」「ひ、ひつちょさん……」 コムイは、「え? そうだっけ? 昨日のことだっけ? っていうか僕このごろ暫く外に出てないやハハハー!」とか笑いながらふらふらへらへら足を動かした。なんか怖い。 「それで、どうやって元に戻ったの?」 科学班根性なのか、それでもと閉じそうな目をしぱしぱさせて、コムイはラビとを窺った。には分からない。子どもだった記憶がないのだから。ラビはうん? と考えた。「えーっと、と風呂入って一緒に歯磨きして、着替えさせて……」 言葉を言う度に、隣のがどんどん真っ青な顔になっていくのには気づかない。「うんうん」 コムイは頷いた。 「それから……」 ほっぺにキスして。 その台詞を言おうとして、ラビは盛大にせき込んだ。こんなの言えない。言える訳ない。「寝た! 終わり!」と乱暴に締めくくり、「うーん、原因なんてないのかなぁ」なんて首をひねっているコムイを見つつ、ラビは考えた。 ほっぺにキスをしたから戻るだなんて、おとぎ話じゃあるまいに。だいたい、リナリーとだってしてるはずだ。考えたら腹が立つけど、もしかしたらアレンとだってしてるかもしれない。自分とだからとかそんなそんな。 たまたま薬の影響が終わっただけだ、と考えつつ、「一緒にお風呂とか、恥ずかしい……」と相変わらずラビには分からない言葉、日本語でぽそりと呟いたを上から眺め、先ほどの記憶を思い起こした。 取りあえず、自分の下にいて、ぷちぷちボタンをはずしていって、(あ、やべ)無断でキスした。 本当にすみません。もしかしなくとも駄目男ですみません。寝込みを襲っちゃうとか最悪ですよね、とふつふつと胸の中で言葉を繰り返し、なんとも言えない気分のまま、の頭をなでる。 いつか、おんなじことを、今度は同意の上でできたらいいなぁ、というか、頑張りましょう俺、というか、(とりあえず、心おきなくキスできる関係になりたいなぁ)とか。 色んな言葉を飲み込んで、ラビはに笑いかけた。 「がんばるぜーと。ほらも」 「ん、おお? おー」 BACK HOME NEXT 2010.12.19 やらしくて本当にすみません(土下座) ラビより私が謝らなくてはいけないんでないの! ラビさん本当に守備範囲が広いみたいですけどね…… |