この間の失敗を糧に。

、行きます!


第4話  徹底調査




よくよく考えてみれば。三上亮の弱点を見つける方法      なんて、案外簡単に見つける方法を思いついちゃいました。びっくりです。


手の中には、ちっちゃな手帳と、愛用のシャープペンシル装着(シャキーン!)
真っ白いページには、ぽつんと「三上彰に勝つぜ!」と私の誓いをそのまま書いてみた。


「先輩、彰じゃなくて、亮です」
「うわわわわ、ありがとータケミくん!」
「…タクミです」


…ごめんなさい。た、たけ…た、くみくん。


「それでもって! 三上亮の弱点を一つ」
「弱点ですか」
「弱点です」


取り敢えず四天王と騒がれている我が宿敵。それならば、噂に聞く、他の四天王、藤犬、渋井、笠田(…アレ?)に、三上の事をリサーチすればいいんじゃないか。
ぴこーん、と思いついた私の行動は早かった(まさにそれは陸上オリンピック代表さんもビックリさ)

渋井さんは、なんか大きくて恐いので却下
藤犬は、なんか騒ぎまくりそうなので却下
残ったのは、かさ、かさ、かさ

「笠井です」
「…すみません」

よって、サッカー部部室前にて待ち伏せ作戦決行でありました(名も知らぬクラスメート達よ、笠井くんの写真持っててありがとう! お陰で誰か分かったよ)(でも一歩間違えたらストーカーだよね!)




「三上先輩の弱点ですか」


白黒のユニフォームを着て、まるでサッカーボールだな、とか思いながら、うんうん頭を捻る笠井君を見つめる。なんかつり目が猫っぽいなぁ、とか思ってたら、くわり、と見開いた目に、ちょっとビックリした。


「甘いもの、ですかね」


聞いた。聞いたぞ。聞いちゃったぞ。
手元の手帳に、その事実を書き込む事なんて、ぽーんと頭の中から抜け落ちてる。
笠井くんさいこー、大好き。いや、さっき会ったばっかりだけど。


「笠井くん大好き! ありがと! これでやっと     
「やっと、なんだって?」

どっかで、聞いた事のある声が、後ろで


「あ、三上先輩。遅かったですね」
「お前ら何してんだよ」


どっかで、聞いた事ある声が、


「なあ、おい」



 逃 げ る が 勝 ち だ !


笠井くんありがとー、なんてお礼をもう一回きちんといってから、きゅ、と茶色いローファー(走りにくいよ!)に力を溜めて、宿敵へと向き直る。

目があったら、すかさず

「あっかんべー」
「はぁ!?」
「じゃあね、笠井くん!」


さあさあ走れ! 走れ私!


「先輩!」


ちょっと遠くで聞こえる、猫の声


「タクミでいいですから!」


取り敢えず、出来るだけの声で


「またね、タクミくん!」




1000のお題 【955 徹底調査】




笠井視点へ


2006.10.1