「気合い入れて走れー!」


貧乳




「お前らー! いつまで球技大会気分だ! 次マラソン大会なんだぞ!」

メガホンを持って、遠くでグワグワと叫ぶ体育教師     通称トーコ(闘子)    におそれをなしながら、タカタカとある程度平和なスピードを保ちつつ、を一緒に、何度も何度もノルマをこなすだけに、足をフル回転させる。

ー、あと何周?」
「忘れた」


何度も変わって、何度もリピートする風景にそろそろ頭の方も爆発寸前ってヤツだ。


「男子いいなー…野球だって」
「へー。あ、三上がこっち見てる」
「ぬ!」


思わず、ドキンと。
『おい、大丈夫か』って低くて、ちょっと甘ったるしい声が、グワングワンと何かが壊れたように鳴り響く。


「…さぁ」
「…ん」
「球技大会ん時の三上、どーだったよ」


それは、ずばっと、直球を。
投げられたボールを、打ち返す事なんて、出来なくて、いうなれば、それを避ける事しか出来ない貧相な心の持ち主である私は、


「って、おおーい、ー!?」


走り抜けて誤魔化せ私!



(ちょっと格好良かったなんて、口か裂けてもいえないに決まってる)





1000のお題 【178 貧乳】


藤代視点へ






2006.10.12