「、安心しろ。うちのクラスのやつらは、人見知りしないヤツが多いからな。きっとすぐ、クラスになじめる」
「へぇー、へぇー、へぇー」
「公立からの転校だから、勉強面で不安があるかもしれないが、俺がきっちりバックアップしてやる」
「へぇー、へぇー、へぇー、へぇー」
「うん、…」
「へぇー」
「お前、聞く気ないな?」
第8話 たんにんせんせい
手塚先生に職員室へと送ってもらった後、私の担任の先生と初顔合わせをしてみた。短めに刈られた髪と、人なつっこい笑みに、きっとこの人、生徒受けするんだろうなぁ、と思いながら、適当に話を聞き流していると、先生のアイアンクローが炸裂した。
やべぇ、この人には逆らわないようにしよう。 (ちなみに先生の名前を自己紹介してたけど、忘れてしまった。取り敢えず担任先生といおうじゃないか)
職員室での精神的マンツーマン(他にちらほら人はいるけど、みんな自分の事に熱中だ)はそろそろ堪える。「担任先生、」と声を掛けた。なんだ? と担任先生はくいっと首を傾げて、同じように、私も首を傾げてみる。
「れんらく事項おわったんなら、教室行っちゃだめですか」
っていうか行かせろ
すると先生は、「むう、」と小さく唸って、「まぁいいか」という。あ、いいんだ。転校生って、先生と一緒に行かなきゃダメなんじゃないんだ(ダメ覚悟だったのに)
「あ、そうだ、担任先生」
「何だ」
「この学校に、かんさいべんの人、いますか」
ううん? と捻った首を、もっともっと曲げる担任先生。それから暫くしてから、「いるぞ」といった。え、マジですか、あの、その人のお名前と、年齢を!
「中沢勇一」
「おお! ユウイチ!」
「45歳独身。隣のクラスを受け持っているんだ。覚えとけ」
「先生かよ!」
もういいや、と座ってたイスを乱暴に立ち上がって、心の中で「ケッ!」といってみた。ぴくりの先生が反応する。「」「なんですか(心読まれた!?)」
「そういやお前、手塚に連れてこられてたよなぁ」
「はい。手塚先生に」
「うむ」
「うむ?」
「まぁいいか」
取り敢えず、長くなりそうだったので、さようなら、担任先生と小さく呟いて、職員室を駆け抜ける。ちなみにそのとき、「しつれいしました」というのを忘れずに!(グッジョブ!)
「あ」
廊下を40メートルほど走ってから気づいた事。
「クラスわかんねー」 最初にいっとけよ、先生。
その後、ホームルームが始まったクラスを順に訪問して(何となく、聞きに戻るのは癪だったんだい!)、私はきちんと生還する事が出来た。ちなみに、四年三組だってさ!
クラスの人たちはいいかんじだし、まぁ、大丈夫か。と思いつつ、クラスの子達に、担任先生と呼ばれるティーチャーを発見。
どうやら本名は担橋任増という事が判明。すげぇ、略したら担任だ!
(むー…適当に、その場しのぎで呼んでただけなんだけどなー)

2007.05.10
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