放課後の時間はフリーダム!
第20話 ジョギング一緒にどうですか
さっきの言い回し、実はすっごい気に入っている。フリーダム。自由っぽいところがとてもいい。だむだむだむ! なんだかバスケットのドリブルみたいだな! って思ったら微妙に嬉しい気分になった。だむだむだむ!
「きょうも〜はりきってぇ、お探しまっする!」
いやっふう!
片足スキップるるるん。つくてんつくてんつくてん。ぺたぺたと私の足音が聞こえて、大きなマンションの隣を過ぎたぐらいで、一つ目の十字路。足下にあった手頃サイズな石っころを、「ふふん!」と鼻歌つきで、ばしこん!
「 っ!」
「ふお!」
なんて事だ。タイミングが良すぎたのか悪すぎたのか、角の端っこから飛び出した男の人の大事なところに、捨て身タックル(ごめん石ころ)
ジャージ姿で、首にタオルをひっかけたお兄さんは、声にならない悲鳴をリアルタイムで熱唱中。そして小さくうずくまるお兄さんの肩に、ぽん、っと手を載せてみた。
「あのね、わたしは全然悪くないのよ。この石っころがね、おにーさんにタックルしたかったっていったのよ」
「……そんな訳ねぇだろ」
震えるような声は中々迫力満点だ。ぶるりとうつむいた顔を、その男の人は、ひょいっと上げて、ギロリと私を見て、「おいおま」「ヒイ!」「……フシュー?」
「ゲンガー!」
ビシッ 右手の人差し指を突き出した!
いやいや間違えた。
「ドッペル!」
しかもジョギング中! ビシッビシッ 左手の人差し指も突き出した!
合計二本の指で、びしっと突き出して、気持ち的に体をのけぞり気味で、あらまぁ風がひゅるりらほ。「何をいっているんだコイツは」という気持ちがありありと現われた、その海堂君にそっくりなドッペルさん(気のせいか、さっきからフシュフシュいってンだけど!)
見れば見るほどそっくりなその人に、海堂くん! 今すぐ逃げてライフが危険よ!(ドッペルさんって会っちゃったらダメなんだよね!)
「おい」低めな上に、さっきからしゃがみ込んだままなもので、恐ろしい程の上目攻撃に(ちょ、白目気味!)負けるものかとこちらも「アアアン?」 不良座りをズビシ。
ああ恐ろしい。いつもは平凡な道ばたが幼女とドッペルの対決場所と変わりつつあるのだ!
「……おい、お前、だろ」
さっきまでフシュー、といっていた言葉の中にまぎれたように、ぽつり。「な、なぜ、それを」「葉末から聞いたからな」 淡々とはき出される言葉に、なんだとコイツ、今葉末と 「おいおまえ!」
ビシビシビシッ
「おまえは、かいどーはずえの、何なんだ!」
「………………兄だ」
申し訳、ありませんでしたァー!!
(はい今すぐどげざしますね!)
(……いや、別に)
(じゃんぴんぐどげざー!)
(危ないマネはやめろ)

2008.01.24
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