ぱかっ。
開いた下足箱の扉から、カサリと一枚の、何か。



第22話  オリキャラ登場! その名も、 1




「おおおおう」
「何うなってんの
「ぬふうううう」
「聞いてるのねぇ」

2時間目が終わった後にある、30分休み。微妙に集中力がきれてきたなぁ、と考えたぐらいにある時間帯に、この時間割を作ったヤツってすげぇなぁ、とちょっと感動してしまう。誰だ出てこい。褒めてやる!
むむう、と一枚の紙をじっと見詰めて、海堂くんが使っている机に、がごんっ、と頭を当てた。「ちょっと、やめてよ」 本気で嫌そうな声に、一瞬涙が出そうになったけれど、「うふふ」と軽く笑ってスルーしてみた。「あっちいって」 ヒドイな君は!


「………さっきから、一体何見詰めてるの」
「うははっ見たい? 見たい?」
「全然」
「やっぱヒドイな!」


キイイ! と思わずハンカチを噛みしめたい気分になってしまったけれど、今はそんな場合じゃないな、とまた手元の紙をじっと見詰めてみる。「もしかして」ふと、海堂くんが口を開いた。「ラブレター?」

随分、微妙な空気が、てんてんてん、と流れて、どこか真面目な顔をした(いつも小難しそうな顔をしてるけど)海堂くんが、じーっとこっちを見た。にやにやしていた私の顔が、ほんの少しずつ引き締まって、「ちがうのよー」


ぺらり、と彼に見せた一枚の紙(と、いうかノートの切れ端らしき残骸)海堂くんは、くいっと器用に方眉を跳ね上げて      「ちび?」「うん、ちび。下駄箱にはいってた」

心当たりとか。静かに告げられた海堂くんの声に、ううん、と考えてみる。ぎっぎっぎ。おっこらしょと体を小刻みに動かす度に、椅子が小さな悲鳴を上げる(ちくしょう重いっていいたいのか!)(密かな抵抗か!) むふう、とため息を一つ。

「ひとつ、あるかな」


頭の中に飛び出した小さな選択肢に、思わず首を傾げてしまった。もしかして、の範囲だけど、「なんかえーと、銀髪の、」


がったーん! なんだかでっかい音が目の前で鳴り響いた!
大きく震えた私の体に、え、ちょっと一体なんなのよ! 頭の中で思わず叫んで、ガタガタっと震えたままの椅子に、あ、なるほど椅子を蹴られたのか。頭の中で整理。
目の前で一瞬きらっと光った、銀と白に近い髪の毛に、「あ」

「おいおい、下級生が、上級生のクラスでいちゃこいてんじゃねぇよ!」
じゃあなちーび!


叫びながら、がらがら開けた扉の先に、ひゅるりと消えて。いつもながら、イラリとした感覚が、残る胸の内を、思わず(いいや私は精神年齢的にいうとお姉さんなんだからべらぼうめ!)「アイツなに、まいかい、ちょっかい出してくる!」


あいつの名前、なんだったっけ、と頭の中でぐるりと考えてみた。たしか、前、呼ばれているのを聞いた気がする「あ」 そう確か、「おーとり。おおとりゆずた!」



「まぁまぁ、落ち着きなよ」
「だいたい私よりあっちの方がちびじゃんよー!」
「(……そこがむかついたのか)」




  



2008.02.07