お土産です、と。
にっこり微笑んだクリーム色の髪の彼。
………只今自分は、とても、悩んでいます。
第23話 どこで手に入れたかは秘密です
それは、ちょっと大きめな紙袋に入っていました。ちょいと持ち上げてみると、案外重くて、ちょっとビックリ。「きっとさんが喜んでくれると思ったので」と、何処かの聖人の如く輝く笑顔をプレゼントしてきて、思わずにっこり返した自分。「ありがとうございます(にっこり)」、なんて、やるんじゃなかった、と。今更ながらに後悔をしています。
それは、服でした。淡い色合いで、赤いネクタイ。真っ白いシャツと、ついでに濃い色のスカート。丈は短くなく、長くもなく、清楚な感じで。
「………、何故、どうして、ですか」
よく見たら、夏服つき。
「どこで、こんなものを」
よく見たら、カツラつき。
震える手で、その物体を持ち上げてみた。正直言って、自分はこんなもの着た事がなく、そんな時代は全て仕事仕事で燃焼してしまったといいますか。でも、それは、おいといて、
「うわあああああん!!!!」
力のおもむくままに、その物体が入っていた紙袋を、壁へと投げつけ、けれどもそれはたいした衝撃になる事はなく、へろりと地面に落とされた。…ぱらり。紙袋の中に入っていたのかどうか分からないけれど、一枚のメモ用紙が宙を舞う。
み、見たく、ない、です。
けれども、見なければいけないという義務が、まっすぐとその紙へと、自分の手を引き寄せる(ややややめましょうよ自分!!)(やだやだやだやだ!)(うううううー!!)
Dear さんへ
そちらの調査任務の何かの手伝いになるかと思って、一生懸命選んでみました。
どうです? そっくりでしょう?
これを着て、橘君の学校に行ってみてはいかがでしょうか。
きっと、家に居る彼と、違う一面が分かるはずです。
お引っ越し祝いとして、受け取って下さい。
From 楓
「………………え? ちょ、これって」
引越祝いって普通反対じゃないんですか、いや確かに自分も引越しましたがというツッコミは取り敢えず置いておいて、目頭が一瞬とても熱くなった。いえ、感動してるとか、そんなんじゃなく、本当に、いろんな意味で目頭が熱くなった後、頭が痛く、痛く、痛く…っ!!
「自分に、ご主人様の学校に、不法侵入しろとーーーーー!!!!!????」
橘、。基、。
任務、橘剣之助の世話、および、1人暮らしの理由追及
指令、セント・リーフ・スクールへ侵入、せよ

2007.04.08
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